リノベーションまちづくりワークショップに参加させていただいたきっかけは、まちなかにキッチンを中心にした小さなカフェを持ちたいと考えたことからでした。
20年あまり、家族との時間を中心に主婦として過ごしてきました。家計を担ってくれる夫のおかげで、日々成長する子供たちとの貴重な時間を楽しむことができました。また近隣に親類はおらず、浜松で知り合った多くの方にとてもお世話になりました。
今年の夏、子育てや生活が少し落ちつき、これから自分の時間をどう過ごしたいのか考える機会がありました。
「今までしてきたように大切な人を思っておやつやごはんを作りたい。」
「家族に迷惑をかけない範囲で、それを友人や地域の皆さんにもお届けしたい。」
この気持ちを再確認しました。その頃に目についたのが貸店舗の看板でした。北田町で築37年のビル1階にテナント募集があり、まずはお話を伺おうと電話をしてみたところから、ご縁が広がりました。
個人的な思いだけではなく、お店づくりや経営について勉強させていただけるのではないかと、リノベーションまちづくりワークショップや起業家カフェに問い合わせし、申し込みに至りました。
ワークショップでは、講師の先生方が都市開発や地域活性、建築や内外装施工などについて、これまでや現在進行形で携わっていらっしゃる事業内容ついて、ご専門分野の密度の濃いお話を伺いました。
また、実際にまちなかで店舗やフリースペースを経営・運営されている方々にお会いし、お話を伺うこともできました。
さらに、参加者同士の様々な角度からのアイディアを共有し、共同作業で自身を掘り下げ分析する時間もありました。各々について、先生方からアドバイスもいただきました。
ワークショップに参加させていただいたおかげで、物件を広くエリアとして捉え、自分が本当にしたいことは何か、できることは何か、エリアが求めることは何か、どう準備発信していくのか、深く考える機会をいただきました。
いち主婦のひとつの思いに対して、先生方も市役所の方々も参加者の皆さんも真摯に前向きに考えてくださって、身が引き締まると同時に、背中を押していただきました。年齢や性別に関係なく、やってみたいと思うことを実現に近づける糸口がここにありました。
今回いただいた貴重なご意見やご縁を大切にして、私の思いを伝えるだけでなく、友人や地域の皆さんにも愛されるカフェになるよう、まちなかの小さなキッチンから発信していきたいと思います。