今回ご紹介するのは、「第3回リノベーションスクール@浜松」での提案内容です。
ONZ HAMAMATSU_CHITOSE JPN.
UnitA(杉浦ビル2階)
対象物件は、10年以上空いていた千歳町のビルの2階。昼間の人通りは少なく、老舗の飲食店が立ち並ぶエリアです。
また、浜松には、「遠州織物」という優れた素材がありますが、あまり知られておらず、全国的に繊維工業も厳しい状況にあるという現実があります。
スクールでは、千歳町の風情ある街並みや浜松が繊維の街として栄えた歴史を生かし、ファブリックブランドを立ち上げ、対象物件で販売することを提案。商社を通さず、ブランドと繊維工場を直接つなぎ、安く仕入れ自社で縫製するという方法を考えました。店頭での販売のほか、周辺の工房やショップの見学ツアーやすぐ近くにあるAnyでのワークショップなどを企画。エリアへの波及を考えたプランとなりました。
スクール後、検討を重ね、現在は『浜松まちなかマネジメント(株)』がレンタル会議室として貸し出ししています。
ハママツ アンダーグラウンド コロシアム
UnitB(浜松駅北口地下広場)
対象物件は浜松駅バスターミナルの地下。H27年から申請をして誰でも使用できる場所になっています。
しかし、スクール開催時の稼働率は27%。賑わっているとは言えない状況でした。また、薄暗い駅地下広場にマイナスな印象を感じている市民がいる現状もあり、スクールでは、駅地下広場のマイナスなイメージを覆し、市民に愛される場所にしたいと考えました。
駅地下広場が特徴的なコロシアム型であること、地下空間であること等の特徴も加味し、「ストリートスポーツの聖地」を作ることを提案。人望のあるかっこいいリーダーを運営主体として発掘し、ストリートスポーツの発展やまちづくり活動に寄与する施設を描きました。
DASHI STAND ITO
UnitC(伊東商店2階)
対象物件は、肴町通りにある建物の2階。1階では物件オーナーが乾物屋・伊東商店を営んでいます。スクールでは、実際にまちを歩いて状況を確認する中で、昼間に過ごせる場所や朝ごはんを食べられる店が少ないことに着目。
朝や昼間の日常を楽しめる街にしたいという想いから、「本物の朝食」をコンセプトに、こだわりの素材から出汁・野菜・味付けを自分で選び食事ができる出汁スタンドを提案しました。提供する商品は、1階の伊東商店の商品プロモーションにもなり、相乗効果が見込めます。
将来的には、テイクアウトの実施やキッチンカーでの出店など、事業の発展性も考えたプランとなりました。